プロテインとは?基本知識と筋肉との関係
プロテインはもともと「タンパク質」の意味で、その約70%以上がタンパク質で作られているものがほとんどです。
わかりやすくは”タンパク質を中心とした栄養素を効率よく摂取するための食品”と言えます。
筋トレ中の男性が飲んでいるイメージが定着しているために”筋肉をでかくする飲み物”と思われがちですが、決して筋肉増強剤などではありません。
プロテインは筋肉を作る材料になる
筋肉を作るためにはじゅうぶんな栄養素が必要不可欠です。中でもタンパク質は、筋肉そのものを構成している非常に重要な栄養素です。
ここで注意したいのは”体内に入ったタンパク質がそのまま筋肉に変化するわけではない”という点です。
タンパク質は消化・分解されるとアミノ酸になり、この状態になってから血液などに入って筋肉に届いてはじめて合成されるという流れがあります。
結果的にタンパク質は筋肉を作るために必要な材料ですが、同じ栄養素という意味では「肉・魚・乳製品・大豆」などからも摂取は可能です。
それでもプロテインが筋肉合成に有利と言われる理由は”固形の食べ物よりも吸収スピードが早い”からにほかなりません。
筋トレでダメージを受けた体を修復するにはトレーニング直後に材料のタンパク質を摂りたいところですが、消化・吸収の時間を考えると固形の食品では時間がかかり過ぎます。
細かい粉末をドリンクに溶かして飲むプロテインは消化・吸収効率が非常に高く、効率的に筋肉合成を補助できるというわけです。
プロテイン摂取は筋トレ後30分以内がゴールデンタイム
筋トレや運動の直後には「成長ホルモン」がたくさん分泌されます。
「成長ホルモン」には筋肉を作ったり体を修復する働きがあるため、分泌されているタイミングを狙わない手はありません。
そのタイミングが”筋トレ後30分以内”なのです。
トレーニング後は息を整えたら速やかにプロテインを飲むと効果的です。
筋トレ直後のプロテインは糖質と一緒に摂取する
プロテイン(タンパク質)は単体で飲んでもOKですが、「糖質」と一緒に摂取すると効果をグンとアップさせることができます。
筋トレの後は、筋肉中の糖質がたくさん使われて枯渇状態に。
体を回復させるために必要な糖質が足りないと、エネルギー源として筋肉の方が使われてしまいますからこれでは本末転倒。
「糖質」をプロテインと共に摂っておけばスムーズで効率的な回復がサポートできます。
また、糖質には血糖値を下げるホルモン「インスリン」を分泌させる効果もあります。
インスリンにはアミノ酸や糖質などの栄養素を筋肉まで送り届けてくれる働きがあり、筋トレ後にはあわせて摂取したい成分です。
タンパク質と糖質の摂取比率は「1:3」がベスト
同時に摂取したいタンパク質と糖質は「1:3」の比率にすると吸収効率を最大化できると言われています。
まず、タンパク質(プロテイン)の運動後の摂取目安は体重の6分の1をkgでなくgであらわした数値。
体重が60kgの人なら、「60kg ÷ 6 = 10」で【約10g】のタンパク質となります。
これに対して糖質を3倍とるなら、バナナ1本やリンゴ1個(中玉)程度でもOKです。
手軽にとるなら100%タイプのオレンジジュース、リンゴジュース(250ml~300mlほど)などでも十分でしょう。
毎回計算するのが苦手な人は、タンパク質と糖質が一緒に入っているプロテイン商品もあるのでそちらがおすすめです。
プロテインを飲む時の注意点
食事による十分な栄養摂取でプロテインの本領発揮
「タンパク質(プロテイン)は糖質と一緒に摂取すると効果的」という説明をしましたが、ほかにも様々な栄養素が必要です。
消化吸収のエネルギー源である糖質にくわえ、「ビタミン」「ミネラル」といった”補酵素”も重要です。
こうした栄養素を摂取して機能しない限り、体内にいくらタンパク質が入ってきたところで肝心の筋肉に運ばれることはありません。
それどころか使われずに余ったタンパク質は、脂肪として蓄積されてしまいます。
しっかりタンパク質が消化吸収されるように栄養素バランスを意識した食事を摂ることも覚えておきましょう。
忙しくて1日2食の人や、どうしてもバランスの悪い食事が多い人はサプリメントなどによる栄養補助がおすすめです。
プロテインの摂取方法について見てきましたが、ここからはプロテインの種類についてご紹介します。
プロテインの種類は大きくわけて3種類
1.「ホエイプロテイン」
原材料:牛乳
筋肉をつける目的でプロテインを飲んでいる人が最も多く飲用しているのが「ホエイプロテイン」。
牛乳のタンパク質は”ホエイ20%、カゼイン80%”でできていて、”乳清”と呼ばれるホエイタンパクを抽出したものになります。
タンパク質補給効果の持続時間は短いものの、消化・吸収がとても速いので筋トレ直後に飲むプロテインとしては最適です。
栄養バランスの悪い状態でホエイプロテインばかり摂取していると脂肪になりやすいため要注意です。
2.「カゼインプロテイン」
原材料:牛乳
こちらも牛乳が原料ですが、牛乳タンパク質の80%を占める「カゼイン」で作られています。
ホエイプロテインとは反対に消化・吸収が遅いため、長時間の運動・就寝前の摂取・トレーニング休みの日などに飲むと効果的。
すぐに吸収されないので筋トレ直後に飲むプロテインとしてはあまり向いていません。
3.「ソイプロテイン」
原材料:大豆
ホエイとカゼインが動物性なのに対して、「ソイプロテイン」は原料が大豆で植物性です。
吸収のスピードはゆっくりですが、効果の持続時間が長いのが特徴。
大豆イソフラボンや大豆サポニンといった成分が抗酸化作用・コレステロールを下げるなど、タンパク質以外の栄養素が豊富なところも魅力です。
ホエイプロテインなどに比べると、「ソイプロテイン」はお腹にたまりやすいのでダイエットしたい方やコレステロールが気になる人にもおすすめです。
それぞれにメリット・デメリットが違うため、目的によってプロテインの種類を使い分けるようにしましょう。
続いてプロテインにおいて間違いなしの定番ブランドを3ブランド厳選してご紹介します↓