せっかく筋トレをがんばるなら最短で効率的に筋肉を大きくしたいところです。
そのためには筋トレの負荷とセット回数を理解して取り組む必要があります。
筋肉を効果的に大きくするのに最適な負荷とセット数について詳しくご紹介します。
筋肉を大きくするためには「1RMの80%×8~12回」が最適な負荷
筋力トレーニングの負荷について考える時はずせないのが“最大反復回数=RM(Repetition Maximum)”というもの。
簡単に言うと、“その重さ(負荷)で何回できるか”という意味で、1RMなら1回が限界の重さとなります。
筋肉を大きくするためには「1RMの約80%程度の負荷が最適」と言われており、この負荷で行える回数が『8~12回』なのです。
- 1RMの約80%で8回未満の場合・・・負荷がかなり重いため、筋肉を大きくするよりも最大筋力を鍛えるトレーニングに相当する
- 1RMの約80%で13回以上の場合・・・繰り返せる負荷のため、持久力を鍛えるトレーニングに相当する
このように回数が異なると鍛えられる内容も変わってきます。
しかし、“1RMの約80%の負荷を8~12回”というのはかなりヘビーに感じますがその理由は一体なんでしょうか?
筋肉を大きくするのに役立ってくれるのは「速筋」
筋肉には種類があり、
- 「速筋」・・・瞬発力を司る
- 「遅筋」・・・持久力を司る
という2つで成り立っています。
どちらも同じように人間に必要な筋肉ですが、実は日常生活で使っているのはそのほとんどが「遅筋」です。
筋肉の持つ本来のポテンシャルのわずか3割ほどの力でふだんの動作はこと足りますし、いつも使っている筋肉の多くが「遅筋」なのです。
負荷の軽いトレーニングではこの「遅筋」だけが使われてしまい、筋肉がなかなか大きく成長してくれません。
そこで『1RMの80%×8~12回』という高負荷を与えると「速筋」も使われるようになり、筋肥大へつながっていくというわけです。
1RMの80%×8~12回のトレーニングを3セット行うべき理由
「1RMの80%×8~12回」はかなりの高負荷ですから1セットでヘトヘトになりそうなところ。
しかし、適正なインターバル(セット終了後、30秒~90秒)を取ると回数は落ちるもののもう1セット続けられるものです。
2セット終了後もインターバルを取ればさらになんとかもう1セットこなすことも可能です。
これは“筋肉が動く度に使われる筋繊維が変わっている”ため。筋トレで使われている筋肉はひとつの同じものというイメージがありますが、実は筋肉が動く度にそこへ動員される筋繊維は変わっています。
ひとつの同じ筋繊維ばかり使われた結果、負荷が集中しすぎてダメージを受ける可能性を避けるためのメカニズムです。
逆から考えると、セット数を増やせば1セット目で使われていない筋線維を鍛えることができるのでより多くの筋繊維を鍛えられる、というわけです。
残念なことにベストな負荷でトレーニングを行っても1セットで終えてしまうと筋肉はなかなか大きくなってくれません。
“もう無理!限界!”というところまで追い込んだら、インターバルをとってもう2セットチャレンジするようにします。
2セット目以降のできる回数は減りますから10回、8回でもかまいません。
効率的に筋肉を大きくをしたい方は『1RMの80%×8~12回』のトレーニングを3セットチャレンジしてみましょう。
「筋肉を効果的に大きくするための負荷とセット数」まとめ
さて、筋肉を大きくするための負荷とセット数について詳しくご紹介してきました。
筋力トレーニングに関しては諸説あり、効果の出方や感じ方には個人差がつきものです。
それでも科学的に根拠のある方法を取り入れるのは悪い選択ではありません。
今回ご紹介した方法は、
- 持久力をつける
- 最大筋力をつける
といった目的とは異なり、“筋肉を大きくする=筋肥大させる”ためのトレーニング負荷とセット数です。
スタート前に目的を確認しておく必要はありますが、筋肉を大きくさせたい人にはとてもおすすめです。
トレーニング効果を最短で実感するためには常に目標に向けた最善の方法を選ぶことがとても大切。
ずっと同じ負荷・内容の筋トレルーティンに入り始めている人はぜひ一度「筋トレの負荷とセット回数」を見直してみてはいかがでしょうか?