加齢によってホルモン量が減ってくると消費エネルギー量も減少するため脂肪がつきやすく、肥満につながりやすくなります。
さらに食事や栄養のバランスを整えられずに太るほどさらにホルモン量が減るという悪循環になりかねません。
今回は男性ホルモン減少による肥満を防ぐための食事・栄養に着目したホルモンコントロールを整える方法をご紹介します。
「肥満×加齢」による男性ホルモン減少の負のスパイラル
人間が活動するエネルギーは食事から摂取し、体を動かすことで消費しています。
10代~20代の若いころは基礎代謝が高く、通常範囲の食事なら高い消費エネルギー量のおかげで肥満になりにくいものです。
ところが40歳代以降になると男性ホルモンであるアンドロゲンの量が減って筋肉が落ち、消費エネルギー量が減少していきます。
そのため、中高年の男性が”以前と同じ食事量なのに太った”という現象が起こります。
加えて太るとアンドロゲン量はさらに少なくなっていき、加齢によると減少と重なると男性ホルモンの急低下につながることすらあります。
食事・栄養によるホルモンバランス調整法
大前提の考え方として”完璧な食材、これだけで健康になれる方法”というものは存在しません。
ホルモンバランスを整える最も重要なポイントは「バランス」です。
バランスの良い食事を毎日継続することではじめて、ホルモンバランスを整え肥満を予防することにつながります。
”野菜をたくさんとる”、”脂っこいものは食べない”などの漠然とした方針ではない方法をご説明します。
食事は6色の色にわけてとらえる
カラフルな野菜はもちろん、お肉やごはんにもその食材特有の色がついています。
- 「緑」・・・キャベツ、レタス、オクラ(ビタミン)
- 「白」・・・ごはん、パン、麺(炭水化物類)
- 「茶」・・・肉・煮魚(タンパク質)
- 「黄」・・・じゃがいも・かぼちゃ(ビタミン)
- 「赤」・・・トマト、にんじん、パプリカ(ビタミン)
- 「黒」・・・ひじき、わかめ、海藻全般(ミネラル)
これを基準にわけ、できるだけ多くの色を食事でとるよう心がけます。
一回の食事で4色~5色含まれるように組み、一日三食の中で6色登場するように心がけるのが理想的です。
「主食:副菜:主菜 = 3:2:1」のバランスで食べる
一日に摂取したい栄養素には
- ビタミン
- ミネラル
- タンパク質
- 糖質
- 脂質
が挙げられますが、これらのバランスを毎食整えるのは簡単ではありません。
そこで食材を「主食:副菜:主菜」に分類し、そのバランスを「3:2:1」にすることで栄養バランスを整えるという方法があります。
「主食(3)」=ごはん・パン・めん類
炭水化物がたくさん含まれている「主食」は色でいう”白”にあてはまることがほとんどです。
食事全体の約半分をしめる分量となりますので、肥満・メタボが気になる人はごはんなら1食あたり150g程度におさめましょう。
「副菜(2)」=野菜・海藻・きのこ・いも類
ビタミン・ミネラル・食物繊維といった栄養素を含む「副菜」は色では”緑・黄・赤・黒”にあてはまります。
外食やコンビニ食などで最も不足しやすいため、3つの中ではとりわけ意識的に摂取したい食材です。
「主菜(1)」=肉・魚・大豆・卵
タンパク質が多く含まれる「主菜」は”茶色”にあてはまる食材がほとんどです。
3つの中で最も少ない量が適量ですが、無意識に多くなってしまいがちなため全体の1/6量になるよう注意が必要です。
これら3つのカテゴリーに分けることで食材の分類と量の配分が簡単に判断できます。
時短で食材・レシピを決めつつ、ホルモンバランス調整に優れた食事が作れるため非常におすすめです。
まとめ
加齢や肥満によるアンドロゲンの減少を予防することは簡単ではありません。
一日三食同じ時間に幅広い食材をバランスよく食べることが、ホルモンバランスを整えるベストな方法といえます。
仕事や家庭がある場合なかなか毎日徹底するのが難しいことは事実ですが、こうした食事バランスを意識することはとても効果的です。
肥満はさまざまな生活習慣病につながるためぜひとも解消したいところ。
ぜひご紹介したホルモンバランス調整法で肥満予防・男性ホルモン減少予防に取り組んでみてはいかがでしょうか?