40歳以降の男性においては2人に1人とも言われる「メタボリックシンドローム」。
脂肪のつきすぎによる肥満、中でも「内臓脂肪」が大きな原因のひとつです。
「メタボリックシンドローム」はいくつもの重篤な病気を引き起こす動脈硬化にもつながるため早めの対策が必要です。
今回は「メタボリックシンドローム」の診断基準から予防対策についてご紹介します。
メタボリックシンドロームとは?どんな症状?
肥満によって体の代謝機能が正常に働かなくなる症状のことを「メタボリックシンドローム」と呼びます。
結果的に高血糖・高血圧・脂質異常症の引き金となり、様々な生活習慣病のリスクを高めます。
日本人の死因トップ3に入る「脳卒中・心臓病」は”動脈硬化”が原因で引き起こされる可能性が高いと言われています。
動脈硬化につながる複数の危険因子
動脈硬化を進行させる危険因子は、
- 糖尿病
- 高血圧
- 高脂血症(脂質異常症)
- 肥満
- 喫煙
- 飲酒
- 強いストレス
などがあり、基本的にそれぞれ別に動脈硬化を進行させると言われています。
一方でこれらの危険因子がいくつも重なると、ひとつひとつの症状は軽度であっても動脈硬化性の脳卒中・心臓病のリスクが高まるため、危険因子に対しては総合的な判断が求められます。
また、お腹のサイズ(腹囲)だけでメタボリックシンドロームかどうかの判断をすることはできません。
体で感じる自覚症状が少なく、知らないうちに動脈硬化が進んでいる場合もあります。
重篤な症状への第一歩であるメタボリックシンドロームには強い注意が必要です。
メタボリックシンドロームの診断基準
メタボリックシンドロームには、日本の8学会が作成した合同診断基準があります。
ウェストサイズ | 男性85cm以上、女性90cm以上 |
◆脂質異常 | 中性脂肪 150mg/dl以上
または、HDLコレステロール 40mg/dl未満 |
◆高血圧 | 最高(収縮期)血圧 130mmHg以上
または、最低(拡張期)血圧85mmHg以上 |
◆高血糖 | 空腹に高血糖値 110mg/dl以上 |
※ウェストサイズが上記の数値を超えていて、かつ「脂質異常・高血圧・高血糖」のうち2つ以上該当する場合にメタボリックシンドロームと診断されます。
メタボリックシンドロームを予防するために
内臓脂肪がついてメタボになっていく原因はひとつではありません。
- 偏った栄養バランスの食事
- 運動不足
- 過度の飲酒
- 喫煙
- 慢性的な睡眠不足
- 強いストレス
などの生活習慣によって悪化していきます。
食事や仕事のストレス、飲酒なども含まれるため毎日の行動そのものがメタボにつながってしまうと言えるでしょう。
生命にかかわる病気につながる「メタボリックシンドローム」を予防するためには、なによりも総合的な日々の生活習慣を見直していく以外に近道はありません。
最後に
- 「最近太った」
- 「不健康な食生活と運動不足で体が重い」
- 「お酒とたばこは毎日やめられない」
などの自覚がある場合はメタボリックシンドロームの可能性は否定できません。
後になればなるほど状況も症状も悪化し、取り返しのつかないことになる可能性もあります。
面倒でも必ず健康診断を受けて体の現状を正しく把握し、メタボ→生活習慣病へと進行しないよう予防につとめましょう。